チョコレートに関連したブログや本・情報紙なんかを見ていて感じたんですけど、やたら表現豊かだと思いませんか?
「まるで木のような野性味を感じる」とか「バラのような香気がする」なんていう具合に。
なんでそんな語彙力豊かなんですかね?
食べ続けてるだけでそんな表現が身につくわけでもないでしょうに。
素晴らしい表現の数々を見聞きする度に「いや、ほんとか?」なんて思っていました。
でも、好きで色々なチョコレートを食べていると、確かにそんな風味を感じなくもないかと思えるようになったんですよね。
ただですね・・・食べた瞬間にそんな感想が出るかと言えばそんなことはなく。
あれはある種の知識と訓練なんじゃないかと思ったわけです。
だから調べてみたのですが、やっぱりありましたよ。
この表現の元になるであろうものが!
その名もフレーバーホイール。
香りの表現を示す指標のようなものです。
こんにちは!管理人のくたです。
今回はフレーバーホイールというものについての解説です。
このフレーバーホイールを使いこなせれば、表現豊かなコメントも自由自在になれること受けあい・・・かもしれませんよ!
今回の話の元にした書籍はこちら↓↓↓
フレーバーホイールとは香りを分類したもの
そもそもフレーバーホイールとは何でしょう?
まずはこれを見てみて下さい。その答えがこれです。
これがフレーバーホイールです。
フレーバーは風味・香味といった意味。
そしてホイールは車輪を示す言葉です。
香りの表現をまとめた円グラフのようなものですね。
内側に大項目、中頃が中項目、外側が細目という具合で外に行くほど細かい表現になるようです。
これに沿って香りを表現すると「まるで桃(細目)の果実(大項目)を思わせるような風味を感じる」といった具合でしょうか。なんとなくこれだけでもちょっと分かってる風になりますね!
つまりフレーバーホイールを参考にコメントしていけば、残念センスの僕でも多少なりとも表現豊かになれるかな?
というよりもっと学ばないと、食に対する表現力が僕の今の語彙力はちょっと(かなり?)足りないかもしれない。
そんな風に感じました。
だからいい機会なので少し力を入れて学んでいきます。
フレーバーホイールは主にコーヒーの香りの表現で用いられる
まず知ったことですが、フレーバーホイールというものは主にコーヒーを扱う現場でよく用いられるということでした。
別にチョコレートに対して専用で使われる表現ということではないということですね。
コーヒーの香りの表現に対して多く用いられ、それ以外の香りを重視する食材や調味料に対して利用するようです。
その証拠にフレーバーホイールという言葉を検索すると、大抵引っ掛かるのはコーヒーを解説するサイトなんですよね。
コーヒーを扱う企業や職業人、またはコアなコーヒー通といった人たちが香り・風味を表現するために使っているんです。
スパイシーやフルーティーなど一般的によく使われる表現から、燻製臭といったあまり馴染みのない表現と多岐に渡ります。
なるほどなるほど。
知識がある人はこれらを組み合わせて風味を表現していたんですね。
逆に言うと・・・こんなのがあるから食レポに慣れている人は皆あんなに表現豊かなのか。
その理由が垣間見えた瞬間(?)です。
まぁ、皆が皆知ってるわけではないでしょうけど。
むしろ天然で表現できる人は凄いね。
チョコレートの表現にもフレーバーホイールは使われている
話がコーヒーに脱線したのでチョコレートに戻ります。
コーヒー同様、チョコレートも風味や香りが重視される食材の1つです。
だからフレーバーホイールはしっかりと利用されています。
その証拠がこれです。
これはチョコレートの手引という本の1ページなんですがこうやってチョコレートの香りの表現をフレーバーホイールを用いて解説しています。
この本でチョコレートの風味を表現するためにコーヒーと同じようにフレーバーホイールを利用しています。
チョコレートに関しての歴史や概要を解説している本だよ。
良かったら手に取ってみてね!
その他のフレーバーホイール
先ほどフレーバーホイールは風味や香りを重視する食材や調味料で用いられると言いました。
ちょっと調べてみると下のように企業サイトでも利用されていることが分かります。
キッコーマンのフレーバーホイール
ミツカンのフレーバーホイール
崎山酒造廠の泡盛フレーバーホイール
醤油やお酢、ちょっと変わり種で泡盛のフレーバーホイールだそうです。
いずれも風味や香りを大事にしている食品ですが、フレーバーホイールについて調べていて和風な調味料が出てくるとは思いませんでした。意外なところでフレーバーホイールに出くわした感があります。
製品が変われば重要視される風味は違います。
だから食品ごとにフレーバーホイールが作られても何ら不思議ではないですね。
新時代?フレーバーホイールに変わるフレーバーツリー
ここまで解説しておいてなんですが、一部ではフレーバーホイールは時代遅れ、と言われているようです。
何でも、フレーバーホイールだけでは表現が不十分だと。
いや、十分すぎない?と思うんですけどね。
まぁ個人が思う所は置いておきましょう。
ではフレーバーホイールに代わるものがなにかというと、フレーバーツリーというものらしいです。
見ると樹形図のように種類をまとめているようです。
多分香りの分類に多い少ないの偏りがあるので、円グラフの形ではまとめづらかったのかな?
確かに樹形図の形ならいくらでも広げられるから楽だね。
プロにとっては細かい分類が必要なのかもしれませんが、素人の僕からすればそこまでの細分化は必要ないかな。
というかセンス無い人がここまで細かく分類したもので物を伝えようとしても逆に伝わる気がしない。
まぁ、慣れてきたら表現の幅を広げる程度に使ってみてもいいかなって程度。
フレーバーホイールにしてもツリーにしてもメジャーな所はやっぱりコーヒーのよう。
SCAA(米スペシャルティコーヒー協会)というところがまとめています。
他にもCCC(カウンターカルチャーコーヒー)
というところもだしているもよう。
SCAA(米スペシャルティコーヒー協会)(サイトは英語)
CCC(カウンターカルチャーコーヒー)(やっぱりサイトは英語)
結局のところ何かを表現する、何かを発信していく人としてはこのような「知識を持っているべき」ではあると感じました。だけど、中途半端な知識でこれらを活用しようとしても他人には伝わらないのでは?というのが僕の感想ですね。
まとめ:フレーバーホイールとは香りを表現するための指標
ということで今回はフレーバーホイールについて調べてみました。
フレーバーホイールとは香りの表現をまとめたグラフで、コーヒーやチョコレート、その他作り方によって香りが大きく変化する食べ物の表現をするための言葉をまとめた指標のことでした。
で、思ったこと。
ぼく個人の感想としては「あった方が良いけど必須ではない」くらいの感覚。
こんなに多種多様な表現があっても正直覚えきれないし、素人がここまでの表現をするとちょっとくどい気がしてしまったんですよね。
ただ、これらを知識を知った上で味わいを語る方が表現の幅が広がるのは間違いありません。
感想を言わなくてはいけないにも関わらず、いつも同じ感想になりがちという人は知っておいて損はないと感じました。
・・・あ、僕自身のことだ。
逆に言うと普段から表現を数多く知っいる語彙力が高い人であれば、あえて頑張って覚える必要もないかもしれませんね。
ということで今回はここまで。
それではまたねー。
コメント